アライメントとは、半導体の製造過程において作業対象の位置や力方向を合わせることをいいます。ここでは、アライメントを行う目的や重要性、手法などについて紹介しています。
半導体の製造過程は複雑で、少しのズレでウェーハが変形してしまうほど精密さが求められる作業です。高精度な半導体デバイスの製造にはズレのない正しい計測が必要で、複数の回路パターンを重ね合わせていきます。その正しい計測をサポートするのがアライメントです。
例えば、液晶パネル製造におけるガラスやフィルムの貼り付け位置を決めるには高度な技術が必要ですが、アライメントを用いることで正確な位置を特定しやすくなっています。
ウェーハと検査装置や測定テーブルの位置関係のズレは、不具合や生産性低下などのリスクを発生させます。ウェーハの検査・測定プロセスを効率的に進めるためには、正確な位置決めをサポートするアライメントが必要とされています。
特に、作業のオートメーション化の実現には必要不可欠となる手法。ウェーハと工作機械やテーブルの位置関係を瞬時に検出することで、生産工程の効率化に繋がります。
フォトリソグラフィ工程で使用される手法。マスクとウェーハを直接接触させて位置を決定、パターンを転写します。シンプルな装置でできるものの、精巧なパターンや高精度な位置合わせには不向きです。
レーザーを用いて測定する方法で、ウェーハやマスクの位置を正確に検出します。ナノメートルスケールでの位置調整や微細な回路パターンの形成に適しており、ウェーハやマスクに触れないので損傷リスクが低く高速処理も可能にしています。
電子ビームを使用してアライメントマークを検出し位置情報を取得。透明な素材や反射特性のある素材にも対応し、ナノメートルレベルの位置決めができるので高解像度でのデバイス製造に向いています。ただ、コストが高いので大量生産には不向きです。
半導体製造において、ウェーハの正確な位置合わせ・方向合わせを行うアライメントの方法にはいくつかあるため、製品の仕様に合わせて選ぶ必要があります。アライメント方法の特徴に合わせた使い方で、製品の不具合を防ぎ、スムーズな製造工程でロスタイムも予防できます。また、無駄のない製品作りを可能にするだけでなく、オートメーション化も実現させます。
トップページではフリップチップボンディングの受託企業を取り上げ、目的別に比較しています。フリップチップボンディングを含めた半導体後工程を委託する際の参考にしてみてください。
フリップチップボンディングを含めた半導体製造後工程を委託することができる企業の中で、高度な技術による「小型化・高速化」複数製造会社での分散対応による「短納期」部品調達による「低コスト」と、それぞれの特長を持つおすすめの企業を紹介します。ぜひ委託先を選定する際の参考にしてください。
大学や研究機関と連携する技術開発に強みを持つ企業。端子ピッチ30μmの実装や6Gなど次世代通信の200GHzクラスに対応する実装も可能です。
小型化・高速化に向けた高精度な実装が求められるイメージセンサのパッケージングやカメラモジュール、次世代通信などへの対応に適しています。
高い技術を持つ製造会社を委託先に持つ、自社工場を持たないファブレス企業。1案件を複数の企業で分散対応できるため短納期が実現可能です。
スマートデバイスやPC関連機器、IoTデバイスなど製品のライフサイクルが短く、迅速な製品投入が必要な場合に適しています。
部品調達において国内外に50を超える多様なネットワークを構築(※)しており、低価格での仕入れが可能。低コストでの量産を実現できます。
家庭用電子製品やオーディオ機器製品など、売れ行きが予測できる製品のシェア拡大を狙った量産が求められる場合などに適しています。
※2024年10月確認時点:参照元:ピーダブルビー公式HP(https://pwb.co.jp/service/assembly/)