半導体の製造は大きく分けて前工程と後工程とに分けられ、実装作業を行うのが後工程です。製品の品質や性能にも関わる重要なプロセスと言えます。ここでは、後工程の作業について紹介しています。
ダイシングとは、多数の集積回路が密集しているウェーハ上の集積回路(IC)を正確に切断しチップ化する工程のこと。切断には3つの方法があり、一般的なのは極薄ブレード(砥石)を高速回転させて切断する「ブレードダイシング」です。
他、高エネルギーのレーザー照射でウェーハを蒸発・昇華させて切断する「レーザーアブレーションダイシング」、ウェーハ内部にレーザーを集光させて改質層を形成し外力で切断する「ステルスダイシング」とあります。
ボンディングは半導体をフレームに接合させる工程のこと。チップを180度反転させてから回路基板に実装するフリップチップボンディングや、超極細のワイヤで接続するワイヤーボンディング、パッケージなどの基板に固定するダイボンディング、光学弾性樹脂を流し込み表面上の強度を高めるオプティカルボンディングなど多数あり、どのボンディング方法を採用するかで必要となる装置が異なります。
前工程のボンディング終了後に行うモールディングでは、衝撃に弱い状態のICチップをエポキシ樹脂などで固め、物理的衝撃や汚染・水分による酸化などから守ります。
モールディングの方法には多数あり、外部気体や液体から隔離・密閉する気密封止と、ある程度の隔離にとどめる非気密封止とに分けられます。完全にすべてを排除するのは難しいこと、コストパフォーマンスや効率性からも多くの現場で非気密封止が用いられています。
半導体の仕上げ作業後に行われる最終検査では、指定された仕様を満たしているのか厳しくチェックされます。
テスト方法には、半導体デバイスの特性を確認する「DCテスト」や、テストパターンで設計されたとおりに機能するか調べる「機能テスト」、劣化を想定した状態での動作を確認する「寿命テスト」、物理的ストレスに耐えられるか確認する「機械的ストレステスト」、欠けやひび割れなど外見上に問題はないか調べる「外観検査」などがあります。
半導体の製造では、設計を担う前工程を経て後工程で完成となります。後工程では、前工程で作成されたウェーハを切り分けてチップ化し固定・保護する作業となるため、半導体の品質や性能に直結しているともいえます。そのため、最終検査も入念に行われています。
トップページではフリップチップボンディングの受託企業を取り上げ、目的別に比較しています。フリップチップボンディングを含めた半導体後工程を委託する際の参考にしてみてください。
フリップチップボンディングを含めた半導体製造後工程を委託することができる企業の中で、高度な技術による「小型化・高速化」複数製造会社での分散対応による「短納期」部品調達による「低コスト」と、それぞれの特長を持つおすすめの企業を紹介します。ぜひ委託先を選定する際の参考にしてください。
大学や研究機関と連携する技術開発に強みを持つ企業。端子ピッチ30μmの実装や6Gなど次世代通信の200GHzクラスに対応する実装も可能です。
小型化・高速化に向けた高精度な実装が求められるイメージセンサのパッケージングやカメラモジュール、次世代通信などへの対応に適しています。
高い技術を持つ製造会社を委託先に持つ、自社工場を持たないファブレス企業。1案件を複数の企業で分散対応できるため短納期が実現可能です。
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部品調達において国内外に50を超える多様なネットワークを構築(※)しており、低価格での仕入れが可能。低コストでの量産を実現できます。
家庭用電子製品やオーディオ機器製品など、売れ行きが予測できる製品のシェア拡大を狙った量産が求められる場合などに適しています。
※2024年10月確認時点:参照元:ピーダブルビー公式HP(https://pwb.co.jp/service/assembly/)