フリップチップボンディングのメリット

目次

電気的性能の向上や省スペース化からも、多くの電子機器で採用されているフリップチップボンディング。ここでは、フリップチップボンディングを採用するメリットとデメリットについて紹介しています。

フリップチップボンディングの
メリット

フリップチップボンディングはチップを裏返しにして基板に直接接合できるので、接続部分が少なく、デバイス全体の小型化を可能にしています。また、抵抗値や電力損失を抑えられるのも大きなメリットと言えます。

省スペース

フリップチップボンディングは半導体チップを反転させて基板に直接実装するため、能動面が下向きになり、チップの表面にあるバンプ(電極端子)が基板に直接接触。ワイヤーボンディングのようにワイヤーなどを使用して基板と接続させる手間がなく、配置もしやすいことから最短距離での配線を可能にしています。

また、電極数が増加してもチップのサイズはそのままで、使用するスペースに変更がなく省スペースで使えるといったメリットがあります。

抵抗値が少ない

フリップチップボンディングでは最短距離での配線が可能なので、インダクタンスが低く高周波回路の実装に適しています。また、直接接続できることから抵抗値が低く、電力損失が少ないといったメリットもあります。多端子もひとくくりで接続でき、一定時間における処理能力が高い事からも効率的な接続を可能にしています。

そのため、高密度なチップの配置や効率的な接続を必要とする高周波特性や低損失が必要な電子機器は適しています。

フリップチップボンディングの
デメリット

フリップチップボンディングの実装に必要な設備を揃えるには費用がかかり、また導入できても製造コストが高いといったコスト面での心配があります。

なぜなら、チップのバンプ形成や接合技術には高度な技術が必要で、その設備投資や製造プロセスも複雑だからです。また、コストだけでなく製造ラインを立ち上げるのも容易ではなく、ある程度の時間がかかります。そのため、コストパフォーマンス面で他技術と差が付いています。

まとめ

フリップチップボンディングは基板に直接実装でき、最短距離での配線を可能にしているので、抵抗値や電力損失が少なく、スペースも取らず多端子にも対応と使い勝手が良い技術です。ただ、その分、必要となる設備や製造ラインは複雑になりやすいといったデメリットがあります。

トップページではフリップチップボンディングの受託企業を取り上げ、目的別に紹介しています。フリップチップボンディングを含めた半導体後工程を委託する際のご参考にしてください。

フリップチップボンディングの
受託企業おすすめ3選を見る

フリップチップボンディング
特長別のおすすめ受託企業3選

フリップチップボンディングを含めた半導体製造後工程を委託することができる企業の中で、高度な技術による「小型化・高速化」複数製造会社での分散対応による「短納期」部品調達による「低コスト」と、それぞれの特長を持つおすすめの企業を紹介します。ぜひ委託先を選定する際の参考にしてください。

【小型化・高速化】
新規格・先端技術の開発なら
マイクロモジュール
テクノロジー
マイクロモジュールテクノロジー公式HP
画像引用元:マイクロモジュールテクノロジー公式HP
(http://www.micro-module.co.jp/)
微細接合・高密度実装に対応

大学や研究機関と連携する技術開発に強みを持つ企業。端子ピッチ30μmの実装や6Gなど次世代通信の200GHzクラスに対応する実装も可能です。

このような場合におすすめ

小型化・高速化に向けた高精度な実装が求められるイメージセンサのパッケージングやカメラモジュール、次世代通信などへの対応に適しています。

【短納期】
新製品の早期投入なら
グロース
グロース公式HP
画像引用元:グロース公式HP
(https://service.a-growth.com/)
分散製造により短納期を実現

高い技術を持つ製造会社を委託先に持つ、自社工場を持たないファブレス企業。1案件を複数の企業で分散対応できるため短納期が実現可能です。

このような場合におすすめ

スマートデバイスやPC関連機器、IoTデバイスなど製品のライフサイクルが短く、迅速な製品投入が必要な場合に適しています。

【低コスト化】
価格競争に勝ちたいなら
ピーダブルビー(PWB)
ピーダブルビー公式HP
画像引用元:ピーダブルビー公式HP
(https://pwb.co.jp/)
部品調達の低コスト化を実現

部品調達において国内外に50を超える多様なネットワークを構築(※)しており、低価格での仕入れが可能。低コストでの量産を実現できます。

このような場合におすすめ

家庭用電子製品やオーディオ機器製品など、売れ行きが予測できる製品のシェア拡大を狙った量産が求められる場合などに適しています。

※2024年10月確認時点:参照元:ピーダブルビー公式HP(https://pwb.co.jp/service/assembly/

フリップチップ
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